shy at first

WETNAP

あれからどうした

そういえば、誰かと一緒にいる時は、わざわざ空を見上げたりしないな。

空を見上げたり、雲が流れていくのを見あげる時は、いつも1人。山梨の実家にいる頃、夜はよく1人で夜に空を眺めた。何かを考えるには、十分くらい過ぎるくらい夜は長かったし、その分いろんな悩みや考え事があった。その頃、勿論答えは出なかったし、30歳になった今でもわかる気はしない。家族の誰にも聞こえないように静かに家の玄関を開けて、外に出る。憧れて買ったM-65のコートを羽織って、ちょうどよい心地のよい寒さだった。あの頃ずっと1人で考えていた私は、自分の考えている事を時々友達に伝えられるようになった。仲間にも恵まれて、バンドも出来ているし、くだらない話を酒を飲みながら聞いてくれる友達も少しはいる。あの頃、空を1人で空を眺めるしか出来なかった夜を、今は酒を呑んで埋めているのかもしれない。ひとりでいる時くらい、自分と自分の事をもっと考えてみたい、そんな気持ちになった。友達の事、好きな人の事、音楽の事、生活の事。